葬儀の文化はどこへ向かうのか

きょん吉

こんにちは。平城京です。

久々に葬儀のお話をしてみようかと。
ちなみに写真の祭壇と天井飾りは、旦那である「センパイ」が自宅葬の際に飾ったもの。天井飾りは布と押しピンだけで作る芸術。相変わらずの職人技です(後片付けの際にスタッフからは「この大量の押しピンをはがす身になれ」って、ものっそ嫌がられますが(笑))
センパイはもう25年間も葬儀の移り変わりを見てきたから、今はどう思ってるんでしょうね。
私は第一線から退いて久しいので何とも言えませんが、ときどきLINEでセンパイが、
「今日の当家はあかん!! あんな情のない家の担当なんか何でせなあかんのや!!」

など怒りの愚痴が届くこともちょいちょいあり(^^;

家族親戚はもちろん近所の方たちも、みんなが協力して行なっていた田舎の和気あいあいとした自宅での葬儀から見てきたセンパイからしたら、最近の葬儀なんて情のない冷たい葬儀に思えることも多いのだろうなぁ、と思います。
その家々の家庭事情家族関係経済事情、いろいろ絡み合って葬儀は行なわれます。何がいいとも悪いとも言えない。
「葬儀屋へようこそ」でも書いたけれど、金をかけたからって親戚中へ見せつけるためのただの見栄じゃ面白くないし(母方の祖父の葬儀はその色合いが濃かったようです)金をかけられなくても心がこもった葬儀ならみんなでボロボロ泣きながら大切に故人を送ってあげられる。花なんか高級じゃなくたって折り紙の花だって立派な手向けの花になるんです。

コロナ蔓延は葬儀を変えてしまった

コロナ禍において、葬儀の形も大きく変わってきました。それはもちろん私が勤めていた、そしてセンパイが今も勤めているタケヤマ葬祭においても例外ではなく。
ソーシャルディスタンスの名の下、式場も椅子は間隔をあけて並べなきゃいけないし、そもそも人数を多く呼ぶことができないから大きな式場を使う式がほっとんどない
遠方から親戚を呼ぶことも憚られるし、行く方も遠慮する。そりゃクラスターばんばん出てて感染者が毎日増加する首都圏はじめ都会から親戚がわざわざ来たとかいうたら「あら~、遠いところからありがとうね~」どころか「コロナウイルスを行く先々でばら撒いてきてんのと違うんか」とか「どっかでコロナウイルスもろてきてるんと違うんか」(失礼)みたいな疑心暗鬼状態にもなりかねず。
通夜の後の通夜ぶるまいもお骨上げの後の仕上げ膳も「密になるから」と基本的に敬遠され、朝のお斎だってあるんだかないんだか(これは時間をずらせば密は避けられるからね)会葬者が少ないから返礼品や令状の数も少なく
今、葬儀屋はマジで稼げない(式場、食事、返礼品など、葬儀屋はオプションで稼がなきゃ金にならないので)のに葬儀件数はうなぎのぼりとかいうクッソ恐ろしいスパイラルにハマっています。
今年の冬は寒かったからか亡くなる方がすごく多くて。
私が今勤めている介護施設(特養とショートステイ)1軒だけでも年明けからもう20人くらい亡くなってて。毎日老衰や急変で1~2人が亡くなったり救急搬送されたり(家では面倒を見られない弱り方で、病気ではないから病院に預けられないというお年寄りが施設に入っているせいもありますが)1日で4人逝った日はさすがにちょっと怖かったです。
タケヤマ葬祭も毎日毎日葬儀件数10件以上ペースがずっと続いていて、通夜も同件数程度毎日入っているから、1人が2件3件担当しないとどうにもならない状態が昨年末あたりからずっと続いてて。
で、しかも。コロナで亡くなった方はウイルス蔓延防止のために直接火葬でしょ。ニュースや各市町村でどの程度正しい報道が為されているかはわかりませんが、コロナウイルスが原因で亡くなられた方の人数も少なくはない筈。
で、葬儀社の誰もかれもがコロナで亡くなった方の担当についてしまったら普通の葬儀が回らなくなるから、タケヤマ葬祭では「コロナ担当」を決めようということになったらしく。で、その担当になったのがセンパイなわけですよ!! アホだからね、あの人!! 経験積みたい葬儀バカだから!! そりゃコロナ担当なんて絶対譲らないだろうとは思っていたよ!!!
た・だ・さ。
コロナ担当になってからもう半年近く会ってませんが何かっ?! 
たまにLINEで会話するけど「今日も死ぬほど忙しい」「今日は全体が何件で誰も手が空かなくてまだ受注にも行けてない当家が4軒ある」とか末恐ろしい報告しかなく。
葬儀屋「コロナ担当」のセンパイと、介護士「絶対コロナにかかってはいけないワクチン3回目接種済み」平城京。今、もっとも一緒にいてはいけない夫婦(T_T)と化しています。
なんつか、以前だったらドン引きしていたドライブスルー焼香も今だったらもっとまっとうに受け入れられそうだよね。確実に密は回避できるから。

供養も千差万別。残された家族が供養の仕方を「選ぶ」時代

葬儀屋が稼ぐ手立てとしては、たぶん新しい「供養」の提案という方向に舵を切るのがいいのかなぁ、と私は思っています。

従来のお墓と仏壇が否定される時代になりましたから。何たって家だってそうでしょ。共通点は「継承しない」だよ。

誰かが守るとか引き継ぐとか受け継ぐとか、そういうものが否定される時代になった。いわゆる「個」ですよ。

今、そこにいる人たちが納得して愛用できるものであればいい。

墓もない、家にお骨も引き取れない、空き家になった故人の家に四十九日まで後祭壇建てて、法要が終わったら寺に預けるとかね。昔は少数派だったそういう家も今は少なくなくなってきた。

日本の伝統や文化は今や「個」の価値観で終わろうと……いや、変化だな。価値観と共に時代と共に変わろうとしているんだと思います。

「葬儀屋へようこそ」で紹介した「無宗派葬をしよう」の中で少し触れた「手元供養」「散骨」など、新しい供養の仕方が必要な時代が来ているんだろうな。

  • 土に還りたい。海に還りたい。空に還りたい。
  • いつも手元に大切な人を置いておきたい(「せめてのどぼとけの小さい骨壺を持っていきたい」と言ったものの介護施設から「NO」と言われたりとか、ありましたからね)
  • 年を取ったから買い物に行かれない(お供えが準備できない)
  • 故人の持ち物をどうすりゃいいの?

たぶん、今って葬儀そのものより葬儀が終わった後の心配や不安の方がたくさんあるんじゃないかな。

そういう情報を私なりに紹介していけたらいいな、と思っているのですが。

紹介したいものが膨大すぎて尻込みしまくっていたら全然書けなくなっていたので、勢いつけようとこんな記事を書いてみました。これから頑張ってご紹介していきますので!! 今しばらくお待ちください。

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